私は、2000年に株取引を開始して以降、リスクのある金融商品で資産運用をしてきた。何度も同じ過ちを繰り返し、痛い目にあってきた。その原因を自己分析すると、主に2つある。
- 選定した銘柄が悪かった。
- 下がり続けてもずるずると保有して損失を膨らませていた。
1つ目は結果論であり、ある意味、仕方がないことである。しかし、問題は2つ目である。この問題は、言い換えると、損切りができない、ということである。利益を上げられない投資家の大半の方は、私と同じようにこの損切りの問題で成果をあげられないと言っても良いと思う。
では、なぜ、損切りができないのか。株や為替などリスクのある金融商品で取引をしたことのない人はわからないかもしれないが、株や為替の取引は、自分自身との戦いでもある。自分が上がると思って買った株が、下がったとしても、「そのうち上がる」「今が底だ」と楽観的に解釈してしまうのだ。このように楽観的に解釈してしまう根底には、「損をしたくない」「自分の過ちを認めたくない」という思いがあるからである。損切りするということは、損失を確定させることであり、自分の過ちを認めることでもある。そのような心理状態で、ズルズルと持ち続けて損失を膨らませていき、大きな損失を出してしまうのだ。
取引におけるいくつかの心理状態の例(私の心理状態でもあるが)を示す。以下は、為替を「買い」から入った場合である。
- 買った直後に為替レートが下がっているとき
もうちょっと待って買えば良かった。でも、そのうち上がるはず。 - 予想以上に下げているとき
もう底だろう。もうすぐ反転するはずだから、今、売ると後悔する。もう少し我慢すれば、少しでも損失を減らせるはず。 - 為替レートが期待通りに上がって、少し下げたとき
あそこで売ればよかった。でも、ちょっと調整しているだけで、再び高値を超えるはず。
上記のような心理状態で、その心理状態のまま取引を行っている人は、余程、センスのある人でない限り、長期的には資産を増やせないと思う。上記のような心理状態で取引をしていると、資産を増やせない、という理由がおわかり頂けるだろうか。1つ目と2つ目は、そのままだと損失が膨らんでしまう可能性があるということで、わかりやすいと思うが、問題は3つ目である。3つ目は、利益が出ているにもかかわらず、売らないという状況である。何の方針も持たないまま、ただただ持っていると、せっかく利益が出ていても、損失が出るまで、持っていることになってしまう。
為替は、上がるか下がるかのどちらかであり、長期的に見れば、それらの確率は50%である。言い過ぎかもしれないが、何も考えなくても勝率は50%前後になるはずである。しかし、実際には、上記の3つ目の心理状態があるがために、勝率が50%を下回っている人が多く存在する(大半か!?)。
私も株では、何度も上記のような心理状態で取引をして、痛い思いをした。それゆえに、外国為替証拠金取引では、株取引と同じ過ちを繰り返さないように心がけている。
